【LTspice入門】③回路図の描き方
無料の電子回路シミュレータ「LTspice」の便利な使い方や、LTspiceを使った電子回路の解説等を連載します。
本記事の内容
- LTspiceの回路図の描き方を解説
LTspiceでシミュレーションを行うには、最初に回路図を描く必要があります。今回は図1の回路図を例として、部品の配置の仕方、配線の描き方、ラベルのつけ方について解説します。
【LTspice入門】記事リンク
部品の配置方法
最初によく使う記号を図2に示します。
まず「Resister(抵抗)」をクリックします。するとカーソルが抵抗の形になりますので、そのまま配置したいところに持っていってクリックします。同様に「GND」も配置します(図3)。
次に電源を配置します。電源を配置するには、まず「Component(その他の部品)」をクリックします。すると「Select Component Symbol」の画面が立ち上がりますので、「Voltage」を選択し、「OK」をクリックします(図4)。
「OK」をクリックすると、先ほどと同様にカーソルが電源の形になりますので、そのまま配置したいところでクリックします(図5)。
値設定
次に配置した部品の値を設定する方法を説明します。部品は「シンボル(形)」「部品名」「値」で表示されています(図6)。
値は、「値」の上で右クリックするか、「シンボル(形)」の上で右クリックすることで設定できます。まず抵抗の値設定の画面を図7に示します。左図が「シンボル(形)」上で右クリックした場合、右図が「値」上で右クリックした場合です。どちらの場合も図の赤枠内に設定したい値を入力し「OK」をクリックします。今回は「1k」(1000Ω)と入力しました。
次に電圧源の値設定の画面を図8に示します。先ほどと同様に左図が「シンボル(形)」上で右クリックした場合、右図が「値」上で右クリックした場合です。どちらの場合も図の赤枠内に設定したい値を入力し「OK」をクリックします。今回は「10」(DC10V)と入力しました。
配線方法
次に配線の方法について説明します。「Wire(配線)」をクリックすると、カーソルが配線モードに切り替わります。その状態で、配線したいところをクリックすると線を引き始めることができます。図9はGNDから配線を始めた状態です。
ここでテクニックとして、部品上を通過するように線を引くと、その部品の両サイドの端子に自動で接続してくれます。図10は、図9のようにGNDから線を引いて、電源を通過させた状態でクリックした結果です。電源の-端子と+端子に線が接続されているのが確認できます。
そのまま線を引いて、配線を完了させます(図11)。
ラベルの貼り付け
次にラベルの貼り付け方法について説明します。ラベルの貼り付けは必須ではありませんが、後でシミュレーションをする際に役立つので、やっておくことをおすすめします。
まず「Lavel Net(ラベル)」をクリックします。すると図12の画面が立ち上がりますので、ラベル名を記入し、「Port Type」を設定したのち、「OK」をクリックします。今回はラベル名「in」、Port Type「input」と、ラベル名「out」、Port Type「output」の2つのラベルを作成しました。
「OK」をクリックすると、部品配置と同じようにカーソルがラベルに切り替わりますので、配置したいところでクリックし、ラベルと回路図を「Wire(配線)」で繋ぎます(図13)。
これで回路図が完成となります。今回は「電源」「GND」「抵抗」のみで回路図を作成しましたが、その他にも様々な部品がありますので、ぜひいろいろ試してみてください。
さらに詳しく学びたい方へ
LTspiceは利用者が多いため様々な書籍が出ています。私の記事でも今後さらに解説していく予定ですが、もっとしっかり学びたいという方は以下の書籍をおすすめします。私も1冊持っていますが、こういった書籍が1冊手元にあると、たまに操作を忘れたときなどにすぐ確認できて便利です。
最後に
今回はLTspice入門第3回として回路図の描き方について解説しました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。